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■準備・実施段階で発生した問題点への対応

 セパレータや抜きカスを知多イー・アンド・エムでRPF化するまでには、いくつかの問題に直面しました。例えば、固形燃料の原料となる紙類には次のようなものがありますが、塩ビ製品・塩素系樹脂は「不可」でした。

紙関係(シュレッダー紙、感熱紙、カーボン紙、剥離紙、OHPシート、原料袋
特種紙 加工紙、紙にポリエチレンを貼り合わせた物
粘着テープ ラベル、ステッカー類
ロール状損紙 切り落とし紙、スリッター合成紙

 この他、契約方法、回収・運搬方法などに問題がありました。これらの問題を解決してリサイクル事業を開始したのです。リサイクル事業開始当初の知多イー・アンド・エムと取引・契約条件と組合の対応を紹介します。

知多イー・アンド・エム
組   合
原料
塩ビ・塩素系樹脂は不可です/状態によっては不可となる場合もあります 各社が責任をもって分別/その後「タック紙リサイクルに混入させてはいけない塩素を含む剥離紙仕様製品一覧」を作製
搬入
量=制限はありません/容器=裸積み・通い箱・何でも良い/回数=随時 「指定ポリエチレン袋」(1袋・20kg/70リットル)と社名入り「リサイクルシール」を作製/指定ポリエチレン袋にリサイクルシールを貼る
運搬

自社便(OK)/一般運送業者(NO)
産業廃棄物業者(許可業者・OK)

1社に指定ポリエチレン袋を個別に運び込む/そこからまとめて知多イー・アンド・エムに運ぶ(指定場所への持ち込み)

契約

契約=組合(NO)・組合が産業廃棄物取扱の許可がないとできない/グループ代表(OK)・代表1社と契約/組合員(OK)/価格=1kg・15円

代表企業1社が知多イー・アンド・エムと契約(グループ契約)/代表企業がマニフェストの事務手続きを行う

 

<原料>

 実際にリサイクルを開始して最も問題となったのは、セパレータの分別です。分別に手間がかかりすぎるため「もう止めようじゃないか」という意見が参加企業から出たほどです。このため、協賛会の協力を得て「タック紙リサイクルに混入させてはいけない塩素を含む剥離紙使用製品一覧表」を作成しました。

 この一覧表を見れば、参加企業が出すセパレータ、抜きカスがリサイクル可能かどうか即座に判別できます。また、あわせて「タック紙リサイクルに混入させてはいけないもの」(ポスター)を作製し、分別の徹底化を図りました。

(現在では塩素系セパレータの切り替えが進み、また処理技術の進歩もあって、ほとんどのメーカーのタック紙に処理の許可が出ています)


<搬入>

 指定ポリエチレン袋(1袋・20kg/70リットル)にリサイクルシール(社名入り)を貼ります。



<運搬>

 集積場所となる1社にセパレータや抜きカスを個別に運び込み、そこからまとめて知多イー・アンド・エムに運ぶ「指定場所への持ち込み方式」としました。


<契約>

 組合が産業廃棄物取扱の許可がないと知多イー・アンド・エムと契約できないので、代表企業1社が契約するという「グループ契約」としました。その代表企業がマニフェストの事務手続きを行います。




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